2010年7月17日土曜日

自殺と社会変化:自殺しないで良い方法


① 自殺が増え続ける世間

 世間には、心を病んだ人っていうのが沢山いる。特に社会が複雑になればなるほど、その傾向は高くなる。そして、それで自殺が流行っている。
 特に日本じゃ自殺の件数(3万人)が交通事故の死傷者数(1万人)を上回るということになっている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A4%E9%80%9A%E4%BA%8B%E6%95%85
交通事故による人口10万人当たりの死亡数は9人であり、これは他の死亡原因と比較すると、地震の 5人(阪神・淡路大震災のあった1995年の数値)、火事の1.7人、他殺の0.52人より多いが、自殺の 24人よりは少ない[5]。

 これは異常だ。はっきり言って戦争でもないのにこれだけの人が死んでいるというのは、ある意味、「心の戦争」を皆戦っているのではないか、とも思える。

自分が思うに、人間という生き物も、ひとつの社会を構成するための「細胞」という性格を持っているとは思う。はっきり言って社会と切り離されて生きていったら、まずご飯が食べられないし、トイレという社会システムがなければ用も足せない。

他人との関わり合いがなければ、誰も一人では生きていけないわけだ。

② 自殺は社会におけるアポトーシス?
 そういう意味では、ひとつは社会そのものが一つの生き物として捉えることができる。そして、その(システムとしての)生き物が何かの形で変化するための「アポトーシス」ではないかと思うことがある。アポトーシスを日本語にすると、そのものずばり「細胞の自殺」である。

 そのアポトーシスでは、細胞の中にある「自殺遺伝子」が発現して(つまりあるべき回路のスイッチがONになることによって)、死ぬということになるわけなのだけれども、この現象において有名なのは、胎児が徐々に人間の形になっていくとき、最初は単なるひとかたまりだった細胞の塊が、指と指の間の細胞が自殺することによって、手は手という形に作られていくわけで、そもそも「死」そのものが何かの必要に応じてコントロールされており、細胞がそのスイッチをONにされると死んでしまう、というシステムを内包しているということがある。
 そんなわけで、人間が自殺をするというのも、心の奥底に何かの「自殺スイッチ」があって、これをONにさせられると死にたくなる、ということが実はあるんじゃないかと思う。
 もし、身体と社会というものを相似形のシステムとして捉えるなら、「自分が社会にとって存在自体が邪魔」あるいは「社会にとって、自分の存在はいない方が良い」というシグナルを社会から受けると、これはもう危険信号になってくるわけである。

 実は身体の「老化」そのものも、社会、言い換えれば人間を含む「生き物としての種」そのものに新陳代謝を持たせるために、遺伝子が進化の中で獲得した形質であるという説もあるぐらいで、逆に子育てなどに必要とされるので、女性は長生きするような自然選択が働いたという「おばあちゃん仮説」というのも存在する。(実際、進化を放棄した細菌には寿命がない。)

③ 自殺スイッチをコントロール
 あるいは、単調な労働が続く工場労働などで社会で生きるスキルが奪われ、その中で低賃金労働に甘んじ、他に社会参加の方法や機会を奪われてくるというのは、一番自殺に近い、そのポジションに陥りがちなパターンであると思える。社会において自分の立ち位置がどこにあるべきか、どこにあれば自分に自殺命令を出さないで済むか、ということを考えるとき、まずは自分の存在自体が人間社会においてプラスの影響を持っていると自分に働きかけることが重要だ。

 自殺が増えているのは、人間社会がまた「別の形」に変化するスピードが異常に上がっているためだと解釈するなら、逆に社会を変化させる側に立ってしまえばよい。その「別の形」がいったい何なのかは、実はよく分からないが、アラン・ケイの言葉を借りるなら「未来を予測する最善の方法は、自らそれを作り出す(発明する)ことだ」という言葉がその理解の役に立つと思われる。 

"The best way to predict the future is to invent it."

 しかし、間違いなく進んでいるものもある。

1.社会の平準化:
 特に国際的な人間関係が容易に構築されるようになる。おそらく言語が最終的な障壁だろうけれど、最終的には英語に統一されるだろう。
2.富の平準化:
 1.の変化によって、世界の富は平準化する。今は低賃金に甘んじている人々も、知識さえ得れば、現在の為政者の強力なライバルになるだろう。
3.科学技術の進歩:
 中でもIT技術はますます進む。個人が使うPCの性能などは一段落すると思われるが、それ以上にコストが異常に下がってくることによってだろう。



そして不老長寿へ。さらに宇宙へ?

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